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デジタルがもたらす変革を感じ、ネット銀行で知見を養う。

私は住宅ローン営業に従事していましたが、8年程前に三井住友トラスト・グループのインターネット専業銀行である住信SBIネット銀行への出向を希望しました。というのも私自身が携帯やメールを駆使し、お客さまとは非対面で関係構築するのを得意にしていたのと、また海外のテック企業の動向を見るにつけ、近い将来に金融業界もデジタルの力で大きく変わっていくと感じていたからです。Webマーケティングやネット銀行における新商品開発に携わることで、デジタル領域の知見を蓄えたいと考えました。
そうした経験も買われて、現在、Trust Baseのストラテジーセンターで働いています。ここは、グループ全体に対するDX戦略を立案し、それに基づく新規事業の創出、業務の効率化・高度化などを推進していく部署になります。銀行の枠にとらわれない立ち位置で、最先端の技術や情報をいち早くキャッチし、それを生かしてどんな新しいことができるのかを考える。ゼロベースからアイデアを出し、案件としてファシリテートしていくので、やりがいのあるダイナミックな仕事だと思っています。

リテール部門の迅速かつ的確なDX推進が、私のタスク。

私の担当は、主にリテール部門におけるDXの推進です。信託銀行の足元を支える、さまざまな事務を効率化すること。事務の負担を軽くすることは、お客さまの負担を軽くすることに直結します。事務の品質をしっかりと保ちながら、RPAやOCRといったデジタル技術を活用して自動化することに取り組んでいます。
たとえば、相続プラットフォームの構築も私が携わる案件のひとつです。銀行口座を保有している方がお亡くなりになり、親族の方が引き継ぐ場合には、いろいろな書類を集めていただくなどお客さまに負担がかかります。手続きを進める銀行側のスタッフも特別な事務スキルがないと対応できないこともあります。そうした相続に関する事務をテクノロジーで誰でもスムーズに行えるようにすることはできないか。そもそもお客さまに用意いただく書類自体を使わずに進めることはできないかなど、相続事務を抜本的に改革するための取り組みを進めています。また相続に関する業務というのはどの金融機関も同様に行っていることですので、事務を共通化したプラットフォームを構築できれば、すべての利用者の負担を軽減できると考えています。

パーソナライズされた提案とストレスのない手続きフローの構築を。

Trust Baseには、さまざまな経験と技術を持った人材が集まり、世の中にポジティブなインパクトを与えるような新しいものを創造するために、今、動き始めています。実現したいことは多々ありますが、私がまず叶えたいのは、人々の銀行に対するイメージを変えたいということです。銀行に来た方が「いろいろ相談してみて不安も解消されて本当に良かった」と言っていただけるようにしたい。それが私の夢です。NPS調査などを見ても、金融機関に満足されている方は少ない。信託銀行をもっと人の心に寄り添える場にしたいと思います。
イメージするのは、データに基づくコンサルティング特化型の営業スタイルです。お客さまが意識していない行動履歴やこれまでの取引内容を汲み取った形で、リコメンドされた商品を提案していくことが満足につながると考えています。そして提案後は、ストレスなくシームレスに手続きが進められるようにしたい。たとえば生体認証ひとつで、すべてを終わらせられるようにする等、お客さまによりよい体験を提供したい。利益を追求するだけでなく、満足を追求することに力を入れていきたいです。10年先は私たちの想像を超えるような社会になっていると思います。その未来に向けて、DXを推進していきます。